「好きです!付き合ってください!」 掃除の時間に、ゴミを捨てに焼却炉まで来たら、そんな声が聞こえた。 「告白・・・か。」 一体誰が誰に・・・ いけないことだと思いつつ、何故か無性に気になって盗み見てみた。 「・・・、先輩・・・?」 告白されていたのは、まぎれもなく男子テニス部のマネージャー、 先輩。 チクリと、胸が痛くなる。 OK、しちゃうのかな・・・? そう思うと、その場所に居るのが辛くなって走って逃げた。 「はぁ・・・はぁ・・・・・・」 全力疾走して辿り着いたのは、部室だった。 そこには誰もいなくて、呼吸を整えて落ち着くためにはちょうどよかった。 「・・・さっきの、見てたでしょ?」 突然聞こえた声に、わずかに肩が震えた。 ゆっくりと振り返ると、そこには、さっきまで告白されていた先輩が、 ドアに寄りかかって立っていた。 「みみみみみみ見てないですよっ?!こ、告白シーンなんて見てないですぅ!」 動揺しすぎて、自分の失態に気づかなかった。 「誰が、告白シーン・・・なんて言った?」 「え?・・・あっ!!」 自爆・・・。 「いや、その、あーあのですね?あ、あれは・・・・えっと・・・その・・・・・・はい、見ました。」 「フッ・・・ハハ・・ハハハハッ」 「え、えっと・・・、先輩?」 大丈夫ですか・・・? そう聞くと、先輩は少し笑うのを抑えてこう言った。 「長太郎って、ホントに嘘吐けないよね。フッハハッ・・・。 で?気になる?あたしがOKしたのかどうか。」 言ってからもまだ、笑い続ける先輩を見て、ふと思う。 ―――俺も、あの告白してた人の気持ちわかるなー・・・。 だって、 ほら、笑うとこんなに かわいい。 ------------------------------------------------------------ なんだかよくわからなくなりました。 長太郎、初めて“告白してみようかな”って気になる。 てな感じで。 '07.08.26 桐夜 凪 ------------------------------------------------------------ |