高嶺のクールビューティー









好きな人は、学校一の人気者。

そんな経験は、ないだろうか。


実は、今の俺がそんな状況。



3年の 先輩

すっげぇ美人で、すっげぇ頭よくて、すっげぇカッコいい。

特に、テニスしてるときなんてもう最高!

美人で頭よくてスポーツ万能だぜ?

かっこよすぎ!


そんなわけで、先輩は学校中のみんなに好かれてる。

・・・・なんて言うんだっけ・・・

あ、そう、立海のマドンナ!ってやつ。

ファンクラブなんて、男子テニス部の先輩たちを抜くくらいの会員数だ。

女子も男子も・・・○○先生も入ったとかいう噂もたってた。(犯罪じゃねぇの?)

だから、そんな先輩のことが好きな俺は、はやくあきらめた方がいい。




「赤也。何してんの?こんなとこで。」

「・・・・はぁ。」

「・・・?おい、赤也?」


パンッと、目の前で誰かが手をたたいた。

それが、その先輩だと気づくのに、時間はかからなかった。


「え、わ、先輩!!!」

「よっ。」

「な、何してるンスか?!こんなところで!」

「え?赤也が見えたから。」


おおおおおおおお俺が見えたからぁ!?


「そ、それだけ・・・?!」

「え、うん。それだけ。なんか考え込んでたし。」

「え、あ、そうッスか。」


俺、そんなにわかりやすく考え込んでたのか?

恥ずい・・・。


「・・・?何、邪魔だった?なら行くわ。」

「え、い、いや!そんなことはないッスよ!むしろ居て欲しいです!」


お、俺は何を言ったんだぁーーー!


「・・・・・・フッ。分かったよ。そんなに言うなら居てあげる。」


先輩は、数秒瞬きを繰り返したあと、そう言って俺の隣に腰掛けた。


「―――っ///せっ、先輩、今、練習中なんじゃ・・・!」

「ソレを言うなら赤也もだ。ていうか、赤也がここに居て欲しいって言ったから。」

「え、いや、そうなんスけど・・・。」

「何、あたしが隣じゃ不都合でも?」

「むしろ嬉しいですけど・・・。」

「・・・へぇ。」


また俺は何を口走って・・・!!


「・・・眠い。」

「はっ?!」

「寝るわ。おやすみ。」

「え?」


それだけ言って先輩は、


寝た


え、いや、この状況を俺はどうしろと?

ていうか、先輩の特技って、秘密とかプロフィールに書いてあるけど(ちゃっかりFC入会済み)

もしかしなくても、おやすみ3秒?

だって今3秒で寝たぜ?


「うわー・・・これ知ってんの俺だけかな・・・。」



だったら、先輩と俺の秘密だ。



「//////考えてて恥ずかしくなってきた・・・。」





立海のマドンナと、いち学生の俺。

あきらめるとか、考えるのはもう止めよう。

べつに、先輩の彼氏になれなくてもいいや。




先輩と、同じ時間を共有できたことが、なによりも幸せ。






高嶺の花は、いつまでも高嶺の花。










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お題に挑戦。

あ、なんかちがうかも。
書きたかったものとかなり出来上がりが違うのですが・・・。

高嶺のクールビューティー・・・・

くーるびゅーてぃー?

玉砕orz
                          '07/07/14  桐夜 凪
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